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トーキン155℃/180℃対応 パワーインダクタMETCOM

車載用メタルコンポジットインダクタ:MPXVシリーズ/MPEVシリーズ

小型化に加え、高い磁気飽和特性により優れた耐熱性と大電流対応を実現

当社は、メタルコンポジットパワーインダクタMETCOMの車載用途MPXVシリーズを2020年にリリース。2021年にさらなる高温対応を可能にしたMPEVシリーズをリリースいたしました。

エネルギーや環境問題への対応を背景に自動車の電動化が加速しており、車載ECUの数や規模は増大すると同時にエンジン周辺への搭載や機電一体化も進み、車載ECUには今まで以上の高耐熱と大電流への対応が求められています。そのため、車載ECUの電源を構成するスイッチングDC/DCコンバータに使用するインダクタには、高い耐熱性と大電流に対応しつつ、小型化を図ることが可能なパワーインダクタが不可欠です。

MPXVシリーズおよびMPEVシリーズはメタルコンポジット構造の採用により、小型化と高い磁気飽和特性により優れた耐熱性および大電流への対応を可能にしたパワーインダクタです。MPXVシリーズは155℃対応で豊富なバリエーションを持ち、MPEVシリーズはさらに耐熱性を向上させた180℃対応を実現しており、両シリーズともに車載規格AEC-Q200に準拠しております。

メタルコンポジットパワーインダクタMETCOM
MPXVシリーズ:7ケースサイズ(5×5mm~22×22mm)、全213品種
MPEVシリーズ:2ケースサイズ(6×6mm、10×10mm)、全24品種

トーキンのメタルコンポジットインダクタ

トーキンのメタルコンポジットインダクタは、耐熱性に優れた金属磁性材料を用い、独自の巻線および成形技術によるメタルコンポジット構造により、小型で高い磁気飽和特性と優れた耐熱性および大電流への対応を可能にしています。

メタルコンポジットインダクタには、大きく分けると銅線コイルが平角線タイプと丸線タイプがあり、MPXVシリーズおよびMPEVシリーズはインダクタンスを大きく取れる丸線を使用。MPXVシリーズとMPEVシリーズは構造は基本的に同じで、使用温度範囲が異なります。以下にフェライトコアを使った組立型インダクタと、メタルコンポジットインダクタMPXVシリーズおよびMPEVシリーズの構成と構造を示します。

フェライトコアを使った組立型インダクタと、メタルコンポジットインダクタMPXVシリーズおよびMPEVシリーズの構成と構造

組立型のフェライトコアインダクタは、個々の部材を組み立てる構造で、外部フェライトコアにより磁気シールドはされるが一部に漏れ磁束が生じます。これに対してメタルコンポジットインダクタは、金属磁性材料を含むメタルコンポジット(コア)が銅線コイル全体を覆う構造で、漏れ磁束が小さくなります。これらの材料や構造の違いが、メタルコンポジットインダクタの優位性に大きくかかわっております。

メタルコンポジットインダクタの優位性

メタルコンポジットインダクタは、フェライトコアを使ったタイプに対して小型で、インダクタの重要特性である磁気飽和特性、漏洩磁束、耐熱性、熱安定性、耐振性、音響ノイズにおいて優位性を持っております。以下に、ポイントになる小型・高特性化、低漏洩磁束、優れた直流重畳特性について説明いたします。

小型、高特性化

フェライト組立型インダクタは、先に示した構成部材を組み立てる構造のため、コイルとコアの隙間、コアとコアの隙間などの空間が生じてしまうため、それが小型化を制限する一因となっています。メタルコンポジットインダクタは、コアに該当するメタルコンポジット粉末が充填される形(モールド成形)になるので、それらの隙間が基本的に存在しません。そのため高密度化が可能でより小型にすることができ、同等のフェライト組立型インダクタに対して、2~3割の小型化が期待できます。

また、サイズが同じであればコイルの銅線にワンサイズ太い銅線を使うことができるので、直流抵抗の低減が可能になる。さらに、各部に隙間がないため共振などに起因する音響ノイズ、俗に音鳴りなどと呼ばれる可聴帯域ノイズが低減されています。

漏洩磁束を低減

下記はフェライト組立型インダクタとメタルコンポジットインダクタの漏洩磁束の比較を示したものです。フェライト組立型インダクタは、コアとコアの隙間の部分(前出の構造図参照)からの漏洩磁束が大きくなります(赤色)。

メタルコンポジットインダクタは、上下方向および横方向と全体から磁束が漏れているが漏洩磁束は小さく(青色)、コイル全体が、メタルコンポジットコアで覆われていることによる磁気シールド効果が確認できます。

漏洩磁束が小さいことで、実装したPCB基板において隣接する半導体部品やインダクタへの影響が小さいことが利点となります。

優れた電流特性

フェライト材料と、メタルコンポジットに使っている金属磁性材料の直流重畳特性の比較を示す。赤色破線および桃色実線がフェライト材料の直流重畳特性である。フェライト材料の場合、磁気飽和許容電流を超えると磁気飽和によりインダクタンスが急激に低下する。また、フェライト材料には温度依存性があるので、温度が上昇すると赤色破線が示すように、磁気飽和許容電流値が低下する。

この特性は、スイッチングDC/DCコンバータの設計におけるインダクタの選定において非常に重要な検討事項になっている。インダクタンスが低下するとインダクタのピーク電流が増加し問題となることから、直流重畳特性を十分に検討したうえでインダクタを選択する必要がある。

これに対してメタルコンポジットに使っている金属磁性材料は、電流が増加してもインダクタンスが急激に低下する特性は見られない(青破線、水色実線)。また、温度変化に対しても非常に安定していることもわかる。これは、負荷電流や温度の変動が及ぼすインダクタンスの変化への考慮が最低限で済むことを意味しており、メタルコンポジットインダクタの選択は、回路設計者にとって非常に大きなメリットとなる。

豊富なラインアップ、車載規格AEC-Q200準拠、155℃および180℃対応

MPXVシリーズおよびMPEVシリーズは、先に説明したように小型で高い磁気飽和特性を持ち、広い温度範囲で安定したインダクタンスを保持するという特長から、特に車載機器に搭載するスイッチングDC/DCコンバータの昇圧/降圧用インダクタや入力/出力フィルタ用に適したインダクタです。両シリーズともに車載用受動部品規格であるAEC-Q200に準拠しております。

MPXVシリーズは、5×5mmから22×22mmの7サイズで、インダクタンスと製品高さのバリエーションから全213種類の豊富なラインアップを取り揃えております。

MPEVシリーズは、MPXVシリーズの耐熱性をさらに向上させ、最大180℃での使用を可能にしたバージョンで、より高い温度対応が求められるアプリケーションに最適です。ラインアップは、6×6mm高さ3mmおよび10×10mm高さ4mmの2サイズ、インダクタンスのバリエーションにより全24種類をラインアップ。

いずれも、車載用で主に使用されている、スイッチング周波数が数100kHz~数MHzのDC/DCコンバータ回路で使われる1~10µH前後のラインアップもそろえております。

主な仕様および特長とラインアップ

トーキンのメタルコンポジットインダクタは、磁気シールド構造SMDタイプで小型・低背・省スペースであること、音響ノイズが非常に低いこと、漏洩磁束が低いこと、そしてAEC-Q200準拠が主な特長であります。以下にその特長とラインアップをまとめました。詳細についきましては末尾の「関連情報」にあるリンク先の製品情報を参照下さい。

MPXVシリーズ MPEVシリーズ
磁気シールド構造、SMDタイプ、小型・低背・省スペース、低音響ノイズ、低漏洩磁束、AEC-Q200準拠
  • 使用温度範囲:-55~+155℃(自己温度上昇を含む)
  • 定格インダクタンス範囲:0.1~100µH(100kHz、1mA)
  • インダクタンス公差:±20%
  • 定格直流抵抗範囲:0.48~341.2mΩ 最大
  • 定格電流範囲:2.0~90.0A
  • 全213種類
  • 使用温度範囲:-55~+180℃(自己温度上昇を含む)
  • 定格インダクタンス範囲:0.47~47µH(100kHz、1mA)
  • インダクタンス公差:±20%
  • 定格直流抵抗範囲:2.4~186.3mΩ 最大<
  • 定格電流値:2.7~26.4A
  • 全24種類
シリーズ 対応温度
(℃)
品種 サイズ(mm)・高さ(mm)
5×5 6×6 8×8 10×10 12×12 17×17 22×22
MPXV -55~+155 213 H 2.0/3.0 H 1.8/2.4
/3.0/5.0
H 3.0/4.0 H 4.0/5.4 H 3.5/5.0
/6.4
H 4.0/7.0 H 13.0
MPEV -55~+180 24 H 3.0 H 4.0
アプリケーション

MPXVシリーズおよびMPEVシリーズは、車載機器のスイッチングDC/DCコンバータの昇圧/降圧用インダクタや入力/出力フィルタ用として非常に有用であります。

近年の自動車は、メータークラスターパネルが全面液晶画面になるなど飛躍的に電子化が進み、データの処理速度も高速化が求められ、パソコンレベルに相当する高性能なECU(電子制御ユニット)が多数搭載されています。それらの電源においては小型化が求められていることから、DC/DCコンバータは高速スイッチング化がトレンドの1つになっております。当然ながら車載特有の厳しい温度条件や過渡現象に対応することも含めて、メタルコンポジットインダクタの特長は非常にメリットが大きくなります。

高耐熱が求められる車載用ECUアプリケーション各種に適しており、LEDヘッドライト、メータークラスターパネル、ヘッドアップディスプレイ(HUD)、電動ウォーターポンプ(EWP)、電動オイルポンプ(EOP)、電動パワーステアリング(EPS)などが挙げられます。

まとめ

トーキンのメタルコンポジットパワーインダクタMETCOM、MPXVシリーズおよびMPEVシリーズは、メタルコンポジット構造の特長である小型、高特性、低漏洩磁束、優れた電流特性と温度安定性を活かした車載向けのインダクタである。これらの特長は、近年の車載ECUのDC/DCコンバータに対する要求に適応するものであり、現在すでに多くの車載アプリケーションへ採用されています。また、性能、特性面だけではなく、両シリーズともに車載用受動部品規格であるAEC-Q200に準拠しており、生産工場はISO9001:2015、ISO14001:2015、IATF16949:2016を取得しているなど、車載用としての要件を満たしております。

車載機器におけるメタルコンポジットインダクタの採用はさらに増加するものと予想され、トーキンでは155℃対応のMPXVシリーズに加えて、より厳しい温度条件での使用が可能な180℃対応のMPEVシリーズをリリースいたしました。今後耐振動性を高めた高信頼性品など、さらなるシリーズの拡充を予定しております。



トーキン155℃/180℃対応 50Gの耐振動性を実現 パワーインダクタMETCOM

車載用メタルコンポジットインダクタ
MPXVシリーズ / MPEVシリーズ / MPGVシリーズ

小型化に加え、高い磁気飽和特性により優れた耐熱性と大電流対応を実現

当社は、メタルコンポジットパワーインダクタMETCOMの車載用途のラインナップを拡充しました。豊富なサイズバリエーションを有するMPXVシリーズと180℃高温対応を可能にしたMPEVシリーズに加えて、高耐振構造により50Gの耐振動性を実現したMPGVシリーズをリリースしました。

現在、車両の電動化や運転支援技術の高度化、コネクテッド機能の追加などにより、車載ECUの数量や規模は拡大しています。加えてエンジン周辺やモーターに搭載する機電一体化のトレンドもあり、車載ECUは、これまで以上に過酷な環境下への設置が求められています。このため、車載ECUに使用されるパワーインダクタに対しても、高耐熱性や大電流への対応だけでなく、過酷な振動に対する耐久性も求められる傾向にあります。

MPXV、MPEV、MPGVシリーズはメタルコンポジット構造の採用により、小型化と高い磁気飽和特性により優れた耐熱性および大電流への対応を可能にしたパワーインダクタです。MPXVシリーズは155℃対応で豊富なバリエーションを持ち、MPEVシリーズはさらに耐熱性を向上させた180℃対応を実現しております。MPGVシリーズは高耐振構造により50Gの耐振動性を実現しております。各シリーズともに車載規格AEC-Q200に準拠しております。

メタルコンポジットパワーインダクタMETCOM
MPXVシリーズ:7ケースサイズ(5×5mm~22×22mm)、全213品種
MPEVシリーズ:2ケースサイズ(6×6mm、10×10mm)、全24品種
MPGVシリーズ:1ケースサイズ(10×10mm)、全13品種

トーキンのメタルコンポジットインダクタ

トーキンのメタルコンポジットインダクタは、耐熱性に優れた金属磁性材料を用い、独自の巻線および成形技術によるメタルコンポジット構造により、小型で高い磁気飽和特性と優れた耐熱性および大電流への対応を可能にしています。

メタルコンポジットインダクタには、大きく分けると銅線コイルが平角線タイプと丸線タイプがあり、MPXV、MPEV、MPGVシリーズはインダクタンスを大きく取れる丸線を使用。MPXVとMPEVシリーズの構造は基本的に同じで、使用温度範囲が異なります。MPGVシリーズは、トーキン独自のプレス成形技術と端子構造で、50Gの耐振動性を実現した。以下にフェライトコアを使った組立型インダクタと、メタルコンポジットインダクタMPXV、MPEV、MPGVシリーズの構成と構造を示します。

フェライトコアを使った組立型インダクタと、メタルコンポジットインダクタMPXV、MPEV、MPGVシリーズの構成と構造

組立型のフェライトコアインダクタは、個々の部材を組み立てる構造で、外部フェライトコアにより磁気シールドはされるが一部に漏れ磁束が生じます。これに対してメタルコンポジットインダクタは、金属磁性材料を含むメタルコンポジット(コア)が銅線コイル全体を覆う構造で、漏れ磁束が小さくなります。これらの材料や構造の違いが、メタルコンポジットインダクタの優位性に大きくかかわっております。

メタルコンポジットインダクタの優位性

メタルコンポジットインダクタは、フェライトコアを使ったタイプに対して小型で、インダクタの重要特性である磁気飽和特性、漏洩磁束、耐熱性、熱安定性、耐振性、音響ノイズにおいて優位性を持っております。以下に、ポイントになる小型・高特性化、低漏洩磁束、優れた直流重畳特性について説明いたします。

小型、高特性化

フェライト組立型インダクタは、先に示した構成部材を組み立てる構造のため、コイルとコアの隙間、コアとコアの隙間などの空間が生じてしまうため、それが小型化を制限する一因となっています。メタルコンポジットインダクタは、コアに該当するメタルコンポジット粉末が充填される形(モールド成形)になるので、それらの隙間が基本的に存在しません。そのため高密度化が可能でより小型にすることができ、同等のフェライト組立型インダクタに対して、2~3割の小型化が期待できます。

また、サイズが同じであればコイルの銅線にワンサイズ太い銅線を使うことができるので、直流抵抗の低減が可能になる。さらに、各部に隙間がないため共振などに起因する音響ノイズ、俗に音鳴りなどと呼ばれる可聴帯域ノイズが低減されています。

漏洩磁束を低減

下記はフェライト組立型インダクタとメタルコンポジットインダクタの漏洩磁束の比較を示したものです。フェライト組立型インダクタは、コアとコアの隙間の部分(前出の構造図参照)からの漏洩磁束が大きくなります(赤色)。

メタルコンポジットインダクタは、上下方向および横方向と全体から磁束が漏れているが漏洩磁束は小さく(青色)、コイル全体が、メタルコンポジットコアで覆われていることによる磁気シールド効果が確認できます。

漏洩磁束が小さいことで、実装したPCB基板において隣接する半導体部品やインダクタへの影響が小さいことが利点となります。

優れた電流特性

フェライト材料と、メタルコンポジットに使っている金属磁性材料の直流重畳特性の比較を示します。赤色破線および桃色実線がフェライト材料の直流重畳特性です。フェライト材料の場合、磁気飽和許容電流を超えると磁気飽和によりインダクタンスが急激に低下します。また、フェライト材料には温度依存性があるので、温度が上昇すると赤色破線が示すように、磁気飽和許容電流値が低下します。

この特性は、スイッチングDC/DCコンバータの設計におけるインダクタの選定において非常に重要な検討事項になっています。インダクタンスが低下するとインダクタのピーク電流が増加し問題となることから、直流重畳特性を十分に検討したうえでインダクタを選択する必要があります。

これに対してメタルコンポジットに使っている金属磁性材料は、電流が増加してもインダクタンスが急激に低下する特性は見られません(青破線、水色実線)。また、温度変化に対しても非常に安定していることもわかります。これは、負荷電流や温度の変動が及ぼすインダクタンスの変化への考慮が最低限で済むことを意味しており、メタルコンポジットインダクタの選択は、回路設計者にとって非常に大きなメリットとなります。

豊富なラインアップ、車載規格AEC-Q200準拠、155℃および180℃対応、50Gの耐振動性を実現

MPXV、MPEV、MPGVシリーズは、先に説明したように小型で高い磁気飽和特性を持ち、広い温度範囲で安定したインダクタンスを保持するという特長から、特に車載機器に搭載するスイッチングDC/DCコンバータの昇圧/降圧用インダクタや入力/出力フィルタ用に適したインダクタです。両シリーズともに車載用受動部品規格であるAEC-Q200に準拠しております。

MPXVシリーズは、5×5mmから22×22mmの7サイズで、インダクタンスと製品高さのバリエーションから全213種類の豊富なラインアップを取り揃えております。

MPEVシリーズは、MPXVシリーズの耐熱性をさらに向上させ、最大180℃での使用を可能にしたバージョンで、より高い温度対応が求められるアプリケーションに最適です。ラインアップは、6×6mm 高さ3mmおよび10×10mm 高さ4mm の2サイズ、インダクタンスのバリエーションにより全24種類をラインアップ。

MPGVシリーズは、トーキン独自のプレス成形技術と端子構造で、高耐振構造により50Gの耐振動性を実現。近年の電動車両の高出力化、機電一体化による過酷な振動環境に対応が求められるアプリケーションに最適です。ラインナップは10×10×5.4mm、13種類のバリエーションを用意。

いずれも、車載用で主に使用されている、スイッチング周波数が数100kHz~数MHzのDC/DCコンバータ回路で使われる1~10µH前後のラインアップもそろえております。

主な仕様および特長とラインアップ

トーキンのメタルコンポジットインダクタは、磁気シールド構造SMDタイプで小型・低背・省スペースであること、音響ノイズが非常に低いこと、漏洩磁束が低いこと、そしてAEC-Q200準拠が主な特長であります。以下にその特長とラインアップをまとめました。詳細についきましては末尾の「関連情報」にあるリンク先の製品情報を参照下さい。

MPXVシリーズMPEVシリーズMPGVシリーズ
磁気シールド構造、SMDタイプ、小型・低背・省スペース、低音響ノイズ、低漏洩磁束、AEC-Q200準拠
使用温度範囲-55~+155℃(自己温度上昇を含む)-55~+180℃(自己温度上昇を含む)-55~+155℃(自己温度上昇を含む)
定格インダクタンス範囲0.1~100µH(100kHz、1mA)0.47~47µH(100kHz、1mA)0.47~47µH(100kHz、1mA)
インダクタンス公差±20%±20%±20%
定格直流抵抗範囲0.48~341.2mΩ 最大2.4~186.3mΩ 最大1.9~135.2mΩ 最大
定格電流範囲2.0~90.0A2.7~26.4A3.6~30.9A
耐振動性50G
ラインナップ全213種類全24種類全13種類
シリーズ対応温度
(℃)
品種サイズ(mm)・高さ(mm)
5×56×68×810×1012×1217×1722×22
MPXV-55~+155213H 2.0/3.0H 1.8/2.4
/3.0/5.0
H 3.0/4.0H 4.0/5.4H 3.5/5.0
/6.4
H 4.0/7.0H 13.0
MPEV-55~+18024H 3.0H 4.0
MPGV-55~+15513H 5.4
アプリケーション

MPXV、MPEV、MPGVシリーズは、車載機器のスイッチングDC/DCコンバータの昇圧/降圧用インダクタや入力/出力フィルタ用として非常に有用であります。

近年の自動車は、メータークラスターパネルが全面液晶画面になるなど飛躍的に電子化が進み、データの処理速度も高速化が求められ、パソコンレベルに相当する高性能なECU(電子制御ユニット)が多数搭載されています。それらの電源においては小型化が求められていることから、DC/DCコンバータは高速スイッチング化がトレンドの1つになっております。当然ながら車載特有の厳しい温度条件や過渡現象に対応することも含めて、メタルコンポジットインダクタの特長は非常にメリットが大きくなります。

高耐熱や耐振動性が求められる車載用ECUアプリケーション各種に適しており、LEDヘッドライト、メータークラスターパネル、ヘッドアップディスプレイ(HUD)、電動ウォーターポンプ(EWP)、電動オイルポンプ(EOP)、電動パワーステアリング(EPS)などが挙げられます。

まとめ

トーキンのメタルコンポジットパワーインダクタMETCOM、MPXV、MPEV、MPGVシリーズは、メタルコンポジット構造の特長である小型、高特性、低漏洩磁束、優れた電流特性と温度安定性を活かした車載向けのインダクタである。これらの特長は、近年の車載ECUのDC/DCコンバータに対する要求に適応するものであり、現在すでに多くの車載アプリケーションへ採用されています。また、性能、特性面だけではなく、両シリーズともに車載用受動部品規格であるAEC-Q200に準拠しており、生産工場はISO9001:2015、ISO14001:2015、IATF16949:2016を取得しているなど、車載用としての要件を満たしております。

車載機器におけるメタルコンポジットインダクタの採用はさらに増加するものと予想され、トーキンでは155℃対応のMPXVシリーズに加えて、より厳しい温度条件での使用が可能な180℃対応のMPEVシリーズと高耐振構造により50Gの耐振動性を実現したMPGVシリーズをリリースいたしました。今後より高耐熱性に優れた高信頼性品など、さらなるシリーズの拡充を予定しております。



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メタルコンポジット・インダクタMPXV・MPEV・MPGVシリーズは、パワーインダクタとして、およびEMIフィルターインダクタとして、DC-DCスイッチング電源装置で使用するのに最適な部品です。メタルコンポジットコアは、高い飽和特性を持ち、突入電流モードでの機能を維持し、温度的に安定したインダクタンスを保持するという特長を持っています。

メタルコンポジット・インダクタMPXV・MPEV・MPGVシリーズ

<構造>
<用途>

【MPXV・MPEVシリーズ】
車載用のECU(電子制御ユニット):
 ・ LED ヘッドライト
 ・ メータークラスターパネル
 ・ ヘッドアップディスプレイ (HUD)
 ・ 電動ウォーターポンプ (EWP)
 ・ 電動オイルポンプ (EOP)
 ・ 電動パワーステアリング (EPS)

【MPGVシリーズ】
高い耐振動性が要求される車載ECU用インダクタ
例:e-Axle、エンジン周辺機器、高出力モーターなど
 ・電動ウォーターポンプ (EWP)
 ・電動オイルポンプ(EOP)
 ・電動パワーステアリング(EPS)
 ・高温&大電流に対応した各種駆動回路用のノイズフィルタ
 ・各種ECU用DC/DCコンバータ用インダクタ
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