1977年に設立のYAGEOは、台湾・台北市に本社を構え、アジア、ヨーロッパ、北中南米に多数の生産・販売拠点を有する世界有数の電子部品メーカーです。Pulseパワーインダクタは、YAGEOグループのブランドの一つ、「Pulse Electronics」の製品です。もともと台湾のChilisin製だが、YAGEOが2022年1月にChilisinを完全子会社化したことで、Chilisinとその子会社ブランドはPULSEに統合されました。
PULSEインダクタの主力製品は、パワーインダクタ、RFインダクタ、EMIコモンモードフィルタ、EMIフェライトビーズです。製品サイズ、インダクタンス範囲、電流容量において幅広いラインアップを取揃えています。特にAEC-Q200に準拠した車載対応インダクタは、ラインアップが充実しています。これらの製品は自社で開発から製造までを一貫してグローバル拠点で行うため、安定した供給、高い品質、さらにローコスト化を実現しています。
PULSEは今後も製品ラインアップの拡充を進め、日本市場におけるさらなるシェア拡大を目指しております。
YAGEOグループと製品の販売・品質保証体制について
YAGEOグループについて
YAGEOグループは、YAGEO傘下のブランド(YAGEO、KEMET、TOKIN、PULSE、Nexensos、Telemecanique Sensors)により構成されており、 電子部品業界におけるグローバルリーダーとして確固たる地位を築いています。現在、チップ抵抗器で世界第1位、ポリマータンタルコンデンサで第1位、MLCCと電源インダクタ、車載マグネティックスで第3位にランクインしています。
YAGEOグループは全世界に100を超える拠点を擁し、アメリカ、ヨーロッパ、アジア各地域の顧客のニーズに合わせた高品質な電子部品をグローバルに提供する体制を確立していますが、そのYAGEOグループ傘下であるPULSEブランドが提供するインダクタは、世界市場でシェア第3位に位置づけられています。
PULSEインダクタの販売・品質保証体制について
PULSEインダクタは、中国・ベトナムの自社工場で一貫生産されるため、短納期での安定供給と高い価格競争力を実現しています。
各生産拠点から出荷された製品は、すべて香港に集約・在庫されます。他のYAGEOグループ製品とともに日本国内の顧客、または日本企業の中国工場へ納入されています。
日本市場におけるPULSEインダクタの販売は、トーキンのセールス&マーケティング本部が担当し、東京、名古屋、大阪の地域営業が製品の拡販ならびに窓口対応を行います。既存のPULSEとの商流は継続され、新規の商流については、各地域営業が対応し、必要に応じて代理店経由での販売も行います。
また、本製品の品質保証は、PULSE担当部門が担い、顧客への技術サポートは、PULSE製品担当FAEが窓口として直接対応することで、万全のサポート体制を提供しております。
PULSEインダクタについて
PULSEインダクタの各種製品について
パワーインダクタ
パワーインダクタは、DC-DCコンバータなどの電源回路において、電力変換効率の向上と安定化に不可欠な役割を果たす重要な受動部品です。特に、高電流対応、低損失、小型化、そして高信頼性が求められる車載機器や産業機器に広く採用されています。
特長
- 超小型1.0×0.5mmから高電力対応の10mm超サイズ幅広いサイズをラインアップ
- 0.05µHから10,000μHまでの幅広いインダクタンス範囲を提供
- DC-DCコンバータ向けに、昇降圧スイッチング回路でのエネルギー蓄積とリップル除去
- 産業・自動車・IoT向けに、高信頼性、低ノイズ設計で各種機器の電源回路に適合
- 車載や産業機器向けに高い定格電流と飽和電流で、安定した動作を維持
- 直流抵抗(DCR)を低く抑えることで、機器の発熱を抑制し、電力効率を向上
- -40°Cから+155°Cまでの広範な温度環境下でも安定した性能を発揮
- AEC-Q200に準拠した車載グレードの製品を提供
モールドタイプ
PULSEパワーインダクタには多くのラインアップがありますが、代表的なモールドタイプの各シリーズの概要と電気特性は以下の通りです。
ワイヤーワウンドタイプ
パワーインダクタの中でも、フェライトコアを使用した高インダクタンス、高電圧向けのAPCA/BPCAの特長と用途は以下の通りです。
RFインダクタ
RFインダクタは、無線通信や高速信号処理を行う電子機器において不可欠な部品です。これらは、信号伝送効率を最大化するためのインピーダンス整合や、特定の周波数帯の信号を選択的に通過・阻止するフィルタ回路、さらに特定の周波数で共振する回路を形成し、周波数選択や発振に利用されています。
大電流の電力変換に使われるパワーインダクタに対し、RFインダクタは微弱な高周波信号の処理に特化しています。
特長
- インダクタのQ値が高いので、エネルギー損失が少なく、共振回路において優れた周波数選択性が得られる
- 高周波回路向けに、nH単位の低インダクタンス値の製品を提供
- 広範な周波数帯域で安定したインダクタンス値を維持し、自己共振周波数(SRF)が高い
- スマートフォンやウェアラブルデバイスに対応するため、超小型や薄型の製品をラインアップ
- 用途や必要な特性に応じて、多様な製品をラインアップ
製品タイプの特長と用途
EMIコモンモードフィルタ
EMIコモンモードフィルタは、電磁干渉 (EMI) の中でも特に「コモンモードノイズ」と呼ばれるノイズを除去するための部品です。電子機器の誤動作を防ぎ、国際的なEMC (電磁両立性) 規制に適合させるために不可欠です。
コモンモードフィルタは、コモンモードノイズだけを選択的に除去し、目的の差動モード信号は通過させる仕組みを持っています。
特長
- 不要なコモンモードノイズに対して高いインピーダンスを提供し、優れたノイズ抑制効果を発揮
- 目的の信号(差動モード信号)に対しては非常に低い挿入損失を実現し、信号品質を維持
- 最大80Aの高電流まで幅広い電流定格に対応
- AEC-Q200に準拠した車載グレードの製品を提供
製品タイプの特長と用途
EMIフェライトビーズ
EMIフェライトビーズは、電源ライン、信号インターフェース、クロック回路、制御回路など、様々な場所で発生する電磁干渉(EMI)を除去するために使われる重要な部品です。
磁性材料であるフェライトを主原料とする受動部品で、主な機能は不要な高周波ノイズを吸収し、熱として放散することです。エネルギーを磁気として貯蔵し、効率的な電力変換を目的とするパワーインダクタとは、その用途が異なります。
特長
- 25MHz~1GHzを超える幅広い周波数帯域で最適なノイズ抑制性能を発揮
- ノイズの周波数帯域では高いインピーダンスを示し、ノイズの伝播を効果的に阻止
- DCラインではい直流抵抗(DCR)を保つため、電力損失を最小限に抑制
- AEC-Q200に準拠した車載グレードの製品を提供
まとめ
YAGEOグループのPULSEインダクタは、世界市場で培われた独自の技術力、確かな品質、そして高い生産性を大きな強みとしています。PULSE担当部門による厳格な品質保証と確実なデリバリー体制に加え、日本国内では、トーキンによる強力な販売サポート体制を通じて、市場ニーズに応える信頼性の高いサービスを提供しております。
本製品は、大変幅広いラインアップを取り揃えており、グローバルでの事業展開を着実に拡大しています。世界の専用工場にて長期的な生産・供給体制が確立されており、既存製品の安定供給を実現しています。今後は、特に日本市場におけるさらなる需要の拡大を推進していきます。
YAGEOグループは、日々進化する電子機器の要求に応えるため、高性能、小型化、高信頼性を追求した幅広いソリューションの提供を目指しております。











